プログラミングスクールの卒業生は使えないってホント？即戦力になれない理由を解説

プログラミングスクールに通うかどうか、決断できずに悩んでいる人は多く存在します。
「本当に通う価値があるのだろうか？」「卒業しても実務に対応できないのでは？」といった懸念を抱えている方も少なくありません。

スクールを受講すれば自然と「使える人材」になれるとは限らず、結果を左右するのは、どのようなスクールを選び、どう学び、どんな行動を重ねるかにかかっています。

この記事では、プログラミングスクールで実務に通じるスキルが身につくのか、また卒業生が現場でどのように評価されているのかについて、経験談を交えてご紹介します。

最後までお読みいただければ、あなた自身にとってスクールが本当に必要な選択肢かどうか、判断するためのヒントが得られるでしょう。

なぜプログラミングスクールの卒業生は使えないと言われるのか？

スクール卒業生が「使えない」とされる背景には、いくつかの課題があります。すべての卒業生がそのように見られるわけではありませんが、一定の割合でそのような印象を持たれてしまうのも事実です。

何がそのような評価に繋がっているのかを整理してみましょう。

スクールで学べる内容と実務にギャップがある

同じプログラミングを行うにしても、スクールと実務では大きなギャップがあります。

例えば、プログラミングの基礎を学ぶにはスクールは適していますが、実際の開発現場では、それ以上に深い理解や応用力が求められます。コードの読みやすさや保守性、システムの安定性、セキュリティ対策、さらにはクライアントとのすり合わせなど、技術力だけでなく総合的な対応力が求められるのです。

チームでのコード管理やレビュー文化も、現場では当たり前のように存在しますが、これらはスクールではなかなか実体験として学べないことも多く、結果として「使えない」と評価されることがあるのです。

自己解決するスキルが身に付かない

スクールでは丁寧なサポートが用意されている場合が多く、質問しやすい環境が整っていますが、それに慣れてしまうと、自分で調べて問題を解決する姿勢が身につきにくくなります。

実務では、トラブルが起きても誰かが常に助けてくれるとは限りません。不明点をその場で解決できないと業務が止まることもあるため、自分で情報を収集して試行錯誤できる能力は不可欠です。手厚い支援はありがたい一方で、それをどう活かすかによって成長の度合いも変わってくるのです。

サポートと自己調査を上手く併用し、「自己解決能力」を身に付けていきましょう。

応用力が身に付かない

スクールでは、基本的な文法や簡単なアプリケーション作成までは対応しているものの、実務で通用するようなアーキテクチャ設計、パフォーマンスを意識した実装、高度なエラー処理などは触れられないまま卒業してしまうケースが多いです。

しかし、エンジニアにとっては応用力こそが基本能力といっても過言ではありません。様々な知見を組み合わせた応用力がある人こそ、企業側が求める理想の人材です。

応用力を身に付けないまま実践投入されてしまうと、実際のプロジェクトに参加した際に応用力の欠如が露呈し、「やはりスクール出身者は現場では使えない」といった評価につながることがあります。

本当に転職できないの？プログラミングスクール卒業生のリアルな声

プログラミングスクールの卒業生だからといって転職ができないとは限りません。重要なのは転職に向けた準備を怠らないことです。

ここでは、転職が成功しない原因と転職に成功した人の共通点を紹介します。それぞれを理解したうえで、スクールの活用を検討してみてください。

転職できないのは準備不足や学習姿勢に原因がある

スクールの卒業生がすべて転職に失敗するわけではありません。成功するかどうかは、卒業後の行動と準備にかかっています。

転職活動でつまずく人の多くは、十分な準備をせず、課題をこなすだけで終わっていたり、自分を客観的に分析できていなかったりします。しかし、企業が求めているのは、自ら課題を発見し、改善のために動けるような人材です。

そのため、スクールでの学習をそのまま提出するような受け身の姿勢では、採用には結び付きにくいのが現実です。転職は「自分で勝ち取るもの」であり、その準備を怠れば成功は難しいのです。

スクール出身者だからといって転職できないわけではない

スクール卒でもしっかりと準備をして行動すれば、転職は十分に可能です。

実際に成功している人たちには、以下のような共通点があります。

• オリジナルのポートフォリオを複数制作
• 面接対策や自己分析を徹底
• 転職活動と並行して新しい技術も学び続けている
• GitHubやQiitaでアウトプットを積極的に行っている

こうした姿勢が企業に伝われば、「この人は伸びる」「一緒に働きたい」と感じてもらえます。スクール卒だから転職できないのではなく、「どう学んだか」と「どう行動したか」が重要です。

使えないと言わせない！スクール卒業生が即戦力になる3つの対策

ここでは、プログラミングスクールを活用して、「使える人材」になるための対策を3つ紹介します。

これからスクールに通う人は、ぜひ以下の3つを意識して取り組んでみてください。

Step1:自己解決するスキルを磨く

疑問が生まれたらすぐに答えを教えてもらうのではなく、検索・試行錯誤・検証を繰り返し、問題解決力を磨きましょう。

何か課題に直面した際、それを解決するスキルを持っていることが「使える人材」になる秘訣です。

公式ドキュメントを読みこなす能力、英語の情報を調べる能力、複数の選択肢からベストな手段を判断する思考など、自分で調べて自分で答えを導き出す力があってこそ、実務でも活躍できます。

「まずはググる」を習慣づけることで、自己解決能力を向上させてみてください。

Step2:現場を想定したアウトプット重視の学習を行う

スクールの講義でインプットするだけでなく、開発現場を想定したアウトプットに重きを置いた学習を行いましょう。

開発現場では、ただコードが書けるだけでは十分ではありません。要件定義に基づいた設計、コードレビュー、バグ対応、UI/UXの改善提案など、多面的な視点が必要となります。

ただ座学をこなすのではなく、実際の開発フローを意識した実践形式のトレーニングが望ましいです。自分でアプリを企画し、設計し、実装し、レビューして改善するという一連の流れを経験しておくと、実務に入ってからもスムーズに対応できます。

Step3:常に学び続ける姿勢を持つ

オンライン講座・技術書・勉強会などを活用して、学びを継続していきましょう。

技術の進化は非常に早く、昨日まで通用していた知識が数ヶ月後には古くなっていることもあります。

そのため、スクール卒業後も学び続ける意識が欠かせません。オンライン教材や技術書、勉強会などを活用して、新しい技術や考え方を積極的に取り入れることが、他のスクール卒業生との差別化にもつながります。

使えない卒業生にならないためのスクール選びのポイント

ここまでで、プログラミングスクールを活用して、「使える人材」として転職を成功させる方法を紹介してきました。

次は実際にスクールを選定するうえで、確認すべきポイントを紹介します。

スクール選びの参考にしてみてください。

現役エンジニア講師の有無

プログラミングを学ぶうえで、誰から教わるかは非常に重要です。現場経験のあるエンジニア講師であれば、単なる文法や機能の解説にとどまらず、「実務でどう使われているか」「現場でありがちな課題や解決法」までリアルな視点で教えてくれます。

一方、実務経験がない講師や、解説中心の指導しかできない環境では、「なぜこの書き方をするのか」「どんな設計が現場で好まれるのか」などの深い部分に触れられません。実務視点を持った講師からのフィードバックは、あなたの学びの質を大きく変えてくれるでしょう。

実務を想定した研修プログラム構成

開発環境やバージョン管理ツールなど、実務で使用が想定されるものにはスクールの受講期間中に慣れておくことをおすすめします。

スクールによっては「写経中心」「基礎知識に偏りすぎ」といったカリキュラムもありますが、そのような学習では、実際の開発現場で通用する能力を伸ばすのは難しいです。

スクールを選定する際は、以下のような実務想定の研修プログラムが含まれているかを確認しましょう。

•   チームでのGit/GitHub運用
•   開発からレビュー、デプロイまでの一連の流れ
•   バックエンドとのAPI連携
•   要件定義や設計、テスト実装

実際の案件に近い環境で学ぶことで、現場に出たときのギャップを最小限にできます。

卒業後の転職サポートや案件紹介などの有無

スクール選びでは「学ぶ内容」だけでなく、「卒業後の支援内容」も必ず確認しましょう。転職支援がないスクールだと、せっかく学んだのに活かす場所が見つからないという事態にもなりかねません。

おすすめは以下のようなサポートがあるスクールです。

• キャリアアドバイザーによる履歴書・職務経歴書添削
• 模擬面接の実施
• 企業紹介・非公開求人の案内
• 卒業後のコミュニティ参加や技術相談
• 副業・フリーランス案件の紹介

学んだ先の道を一緒に作ってくれるかが、スクール選びにおいて大きな判断基準になります。

使えない卒業生にならない！おすすめのプログラミングスクール5選

前章までの内容を踏まえて、おすすめのプログラミングスクールを5つ紹介します。

講座の内容や料金、補助金などの情報を加味し、自分に適したスクール・コースを検討してみてください。

SAMURAI ENGINEER（侍エンジニア）

TechAcademy（テックアカデミー）

オンライン完結で学べる大手スクールです。
現役エンジニアとのメンタリングや、チャットサポートによって学習の不安を解消できます。副業・転職・フリーランスなど多様なキャリアパスに対応しており、在宅で学びたい社会人にもぴったりです。

DMM WEBCAMP

転職特化型で人気のスクールです。
転職保証付きのコースもあり、キャリア支援の手厚さが魅力です。チーム開発やオリジナルアプリ制作など、現場を意識した実践型カリキュラムが組まれており、未経験者の不安を減らしてくれます。

運営会社	株式会社インフラトップ
紹介案件・求人件数	不明
専門業界・職種	Webエンジニア・プログラマー・インフラエンジニア等
対応地域	全国（オンライン可）
無料体験	◯（カウンセリング）
コース	短期集中コース 　3ヶ月：690,800円（税込） 就業両立コース 　6ヶ月：889,350円（税込） 専門技術コース 　4ヶ月：910,800円（税込）

CodeCamp（コードキャンプ）

365日いつでもマンツーマンレッスンが受けられる、柔軟なスケジュール設計が魅力のスクールです。多彩なコースが用意されており、ビジネススキルも身に付けたい人におすすめ。法人研修にも使われる実績あるカリキュラムです。

運営会社	コードキャンプ株式会社
紹介案件・求人件数	不明
専門業界・職種	Webデザイナー・プログラマー等
対応地域	全国（オンライン可）
無料体験	◯（40分間の体験レッスン）
コース	プログラミング系コース 　Javaマスターコース・Rubyマスターコース 　　2ヶ月：198,000円（税込） 　　4ヶ月：308,000円（税込） 　　6ヶ月：363,000円（税込） 　エンジニア転職コース 　　4ヶ月：594,000円（税込） Webデザイン系コース 　Webデザインコース 　　2ヶ月：198,000円（税込） 　　4ヶ月：308,000円（税込） 　Webデザイナー転職コース 　　4ヶ月：528,000円（税込） 　初めてのWebデザイン副業コース 　　6ヶ月：132,000円（税込） その他 　オーダーメイドコース 　　2ヶ月：308,000円（税込） 　　4ヶ月：418,000円（税込） 　　6ヶ月：528,000円（税込） ※すべてのコースに入学金33,000円（税込）が別途必要。

RaiseTech（レイズテック）

「現場主義」を掲げ、実践重視の講座内容を提供しているスクールです。AWS、Java、WordPressなど、市場ニーズの高い分野に特化しており、即戦力を目指したい人には非常に効果的。フリーランス支援や転職支援も充実しています。

運営会社	株式会社RaiseTech
紹介案件・求人件数	不明
専門業界・職種	Webデザイナー・Webマーケティング・インフラエンジニア等
対応地域	全国（オンライン可）
無料体験	◯（2週間のトライアル期間）
コース	Javaフルコース 　通常：498,000円（税込） 　学割：288,000円（税込） AWSフルコース 　通常：498,000円（税込） 　学割：288,000円（税込） WordPress副業コース 　通常：498,000円（税込） 　学割：288,000円（税込） デザインコース 　通常：498,000円（税込） 　学割：288,000円（税込） Webマーケティングコース 　通常：498,000円（税込） 　学割：288,000円（税込） 受け放題コース 　選択コース料金 + 248,000円で最大4コース＋英会話コースを無期限で受講可能

プログラミングスクール卒業生は使える人材になれる！

「プログラミングスクールの卒業生は使えない」といった評価を耳にすることは、たしかにあります。
ただし、そうした声の背景には、学習時の姿勢や卒業後の行動が深く関係しているケースが多く見受けられます。

スクールはゴールではなく、エンジニアとしてのキャリアを築くためのスタートラインにすぎません。どんなに充実した内容を学んでも、それを自らの力として活かせるかどうかは、最終的に受講者次第です。

卒業を一区切りとせず、自主的な学びを続けることで、現場で頼られる存在へと成長していけるのです。
まずは一歩踏み出し、説明会やカウンセリングなどを通じて、自分の進むべき道を見つめ直してみてください。

小さなアクションの積み重ねが、将来を大きく変える力になります。